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乳癌の手術に関する基礎知識1

乳癌治療の主体は?と聞かれたら、一般の方々は手術と答えられる方が多いのではないかと思います。まずは原発巣を切除する、その近くにあるリンパ節転移病巣なども一緒に切除できる治療として、手術は現時点ではまだ必須の治療と言えます。
しかし、癌の怖いところは、血液を通って、遠く離れたほかの部位、臓器に転移すること(遠隔転移)にあります。手術前の検査で遠隔転移が明らかになれば、手術をして原発巣を切除する意味は小さくなってしまいますので、手術をやらないことも多いのです。このような状態の癌を進行乳癌といいます。
これに対して、遠隔転移がない乳癌は、手術で取り除くことが重要な治療になり、手術可能乳癌(operable breast cancer)と言われることもあります。

もう一つの質問ですが、乳房の癌を切除してしまったら、その乳癌は転移出来るでしょうか?あまりに簡単な質問で申し訳ありませんでしたが、答えは「いいえ」です。
手術をして乳癌の原発巣を切除してしまったら、その乳癌は転移できません。それなら切除をすれば乳癌は100%治るはずですが、実際にはある率で再発がおきます。再発病巣は、乳癌原発巣と同じものであり、原発巣から血管やリンパ管を通って転移してきたものです。それでは、その転移・再発した乳癌細胞は、いつ転移したのでしょうか?
そう、それは、手術する前なのです。乳癌の手術をした後に再発する患者さんは、手術の時点ではすでに転移してしまっており、まだ小さくて(微小転移と言います)検査しても分からないだけなのです。
逆に転移していない患者さんは、手術をして原発巣を取り除けば100%治ることになります。

長くなりましたので、続きは後ほど・・

 

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